アメリカの物価に対してどんなイメージをお持ちですか?
私は、アメリカに行く前、アメリカは安いんだろう、と思っていました。もちろん、店を選んでものを選べば、安いものもたくさんあります。
でも、正直な感想は「アメリカって意外とお金かかるんだな」ということでした。今回は、アメリカの方が高いものをご紹介します。
アメリカの救急車は無料じゃない
現在、日本でも議論がある救急車の有料化。ニュースでしか知らないけれど、タクシー代わりのような感じで使う人も多いという報道もありましたね。
アメリカに住んでいると、結構救急車を見かけます。こっちの人も結構気軽に呼ぶんでしょうか?この間も一人、スーパーで体調を崩して運ばれている人を見かけました。
実は、アメリカの救急車は、日本のように無料ではありません。運ばれた人に費用の請求が行きます。
個人主義の国らしいですね。
私の友達がニューヨークに旅行に行って、飲酒のしすぎで救急車に運ばれました。無事、帰ってきたものの、後日10万円相当の請求がきたそうです。10万円は保険が利いていない状態だったので、結局、彼はそのあと保険会社と連絡を取り、交渉をしました。結局2万円程度で収まったようです。
アメリカでは、救急車は有料サービスです。日本から旅行で行く方は海外旅行保険をかけているから大丈夫だろうとは思いますが、くれぐれも気をつけてくださいね。
やっかいな習慣No.1 「チップ」
チップはアメリカの有名な習慣ですね。これは、受けたサービスに対してお金を払うものです。請求額の15〜20%を払うのが普通です。
これは日本の考え方とだいぶ違うと思います。
日本人は、本当におもてなしの精神を大事にしています。日本にいると、サービスが無料だと勘違いしてしまうくらい、サービスが過剰だと感じる時があります。
一方、アメリカにいると、客も自然とサービスの質について意識してしまいます。だって、お金を払うのは私たちですからね。
実は、アメリカでもこのチップ制度は賛否両論です。チップの相場が本当に適正なのか、アメリカ人でも意見が分かれます。
今は、チップをもらわない(つまり、サービス税として請求していたり、すでに料理やサービスの値段に組み込まれていたりする)スタンスのお店もあります。
個人的には、この制度は少し気が楽になる部分もあると思っています。
ファーストフード店やスタバ、スーパーなどではチップは払いません。自分がたくさんお金を使わない場所では、チップも少ないのだから、サービス受けられなくても仕方がない、と諦められるのです。
例えば、スーパーのレジ打ちの人がずっと隣の人と話していようとも、私はサービスにお金を払っていないから仕方ない、と思えるのですが、みなさんはいかがでしょうか?
今、アメリカの最低賃金は、時給7.25ドル です。週によって額は違って、一番高いのは首都ワシントンDCの10.50ドル、次がコネチカットの9.47ドルです(raisetheminimumwage.com参照)。
最低賃金は、今の為替だと880円くらいです。これを、15.00USD/hourにあげようという動きがあります。
最低賃金だけ見ると、日本とアメリカはそんなに変わらないようですが、これにチップが加算されているとすると、ウェイターさんたちは結構稼いでいるのかもしれませんね。
アメリカの医療と社会保障
日本とアメリカでは社会保障制度が大きく違います。アメリカは良くも悪くも個人主義の国なので、日本の国民健康保険のような、ユニバーサルヘルスケア制度はありません。あるのは、民間医療保険だけです。
また、産休・育休制度についても、日本のような、雇用者に産休・育休の整備を促すような法律がありません。
もちろん、アメリカの大企業は自社で産休・育休制度を整備しているところもあります。この間、娘さんが生まれて話題になったFacebookのマーク・ザッカーバーグは全社員に最大4ヶ月の育休(有給休暇)プランを発表し、話題になりました。
ですが、アメリカの法律では、出産後1年間は最大12週間まで休暇を取得する権利がありますが、ここで定められているのは無給休暇であり、有給ではないのです。
そのため、子供を育てている間は無給にならざるをえない女性も少なからず存在します。これは、ワーキングマザーにとって、なかなか厳しい世界だと言えます。
レストランでの外食はかなり高くてビックリ
アメリカでは、レストランで外食をすると、結構お金を取られてびっくりします。
最近、アメリカも物価が上昇していますから、その影響もあるのでしょうが、レストランに行くと一人おおよそ2500〜3000円くらいでしょうか。ボリュームも多いので、丁度良い量を頼めないのも不便なところです。
一方、安いのはファーストフード系のメニューです。ハンバーガー、サンドイッチ、フライドチキン、ピザです。そして、ソーダ系飲み物です。レストランによっては、数ドル払っておかわりし放題になっています。
外食という点では、安いものの方が高カロリーなのです。アメリカが肥満大国なのも、頷ける気がします。