中学や高校で習う英語では、「どういたしまして」=「You are welcome.」と習いますよね。
でも、ネイティブの英語を聞いていると、「どういたしまして」という意味で、「You are welcome.」の他にもいろいろな表現を使っているようです。
何が違うんでしょうね?
さらに、驚いたことに、出版されている、とある英会話の本に、「You’re welcome.は高飛車に聞こえる」なんて内容のことが書かれています。
「えっ、じゃあ学校で習った英語表現は高飛車で失礼なの?」って思いますよね。
こうなってくると、「本当に『You are welcome.』を使っていいのかな?」なんて心配になったりしませんか?
そこでこのページでは、「どういたしまして」は英語でどのように言えばいいのか、「You are welcome.」は失礼な表現なのかなど、例文を挙げて説明します。
You are most welcome.
「You are welcome」は、中学の英語の授業で習いましたが、それよりもっと丁寧な「どういたしまして」の表現です。
「most(最も)」という単語が付くところから、容易に想像できると思います。
たとえば、以下のように使います。
Ed: Thank you for your kind words.
Olive: You are most welcome.エド:「あたたかいお言葉、ありがとうございます」
オリーブ:「どういたしまして」
出版されている本に、「You’re welcome.は高飛車に聞こえる」なんてことが書かれているようですが、普通に使っても問題ありません。
英会話関連の書籍の中には、英語学習者の注目を集めるために「えっ、何それ」、「本当?」と思わせるようなことを書いて、それでもってたくさん本を売ろうとしているものがたくさんあります。
その言い方、ネイティブはイラっと来ます・・・みたいな本もありますよね。そんなの気にしなくてもかまいません。
日本人が、苦手な英語で一生懸命に話しているのを聞いて、言い方がちょっと変だからといって腹を立てるような人がいると思いますか?
もし、そんな度量の狭い外国人がいたら、そんな人とは付き合わない方がいいです。付き合う価値がありませんから。
My pleasure.
「pleasure」は、「喜び・嬉しさ」を意味する言葉です。だから、「My pleasure.」は、「私の喜びです」、つまり「(感謝されて)とても光栄です」といったニュアンスになります。
とても丁寧な言い方なので友人同士ではあまり使いません。
Thomas: I appreciate your help.
Judith: My pleasure.トーマス:「お力添えに感謝します」
ジュディス:「どういたしまして」
ちなみに、「It’s my pleasure.」と言うと、もっとかしこまった表現になります。
Anytime!
「anytime」は、「いつでも」、「常に」という意味の言葉です。
何か手伝ったりした時に「いつでも助けますよ」といった意味や、誰かを招待した時の別れ際に「またいつでも来てね」といった意味で使います。
ただし、「いつでもどうぞ」といった意味なので、見知らぬ人には使いません。
Clare: Thank you for your help.
Brian: Anytime.クレア:「手伝ってくれてありがとう」
ブライアン:「どういたしまして」George: Thank you for inviting me
Helen: Anytime.ジョージ:「誘ってくれてありがとう」
ヘレン:「どういたしまして。いつでもどうぞ。」
Not at all.
「お礼を言われるまでもない」と思っていることに対して、「礼には及びません」、「とんでもない」という意味で回答する時に使えるフレーズです。
どんな場面でも使えるので便利です。
Mary: I appreciate you taking the time to see me.
Ben: Not at all.メリー:「私と会うためにお時間を割いていただき、本当にありがとうございます」
ベン:「とんでもないです」
No problem.
「問題ないですよ。」、「どうってことないですよ。」という意味の表現です。
たとえば、
Mary:I appreciate your help.
Ben:No problem. I was happy to do it.
メリー:ご協力に感謝します。
ベン:何でもないことです。お手伝いできてよかったです。
のように使えます。
「どういたしまして」の英語は、どれを使うのが正しいか
ここで紹介した以外にも、「どういたしまして」という意味の英語表現はたくさんあります。
そうなると、「いったい、どれを使えばいいんだろう?」と悩むかもしれないですね。
もしあなたが、ある程度、英会話に慣れているなら、シチュエーションによって違う表現を使うように意識してみるといいと思います。
でももし、まだ英語で話すのに慣れていないなら、「Thank you.」と言われたときにどのように返事を返すか、「You are welcome.」「No problem.」など、とりあえず、どれを使うか決めておいてもいいと思います。
状況によっては、少しニュアンスが違うかもしれませんが、あなたの気持ちはしっかりと伝わるはずです。
そして英会話に慣れてきてから、いろいろ使い分けるようにすればいいでしょう。