勉強法

英単語が覚えられない理由とは?脳の仕組みを活かして記憶力を高める正しい暗記法

勉強机で学ぶ少年。頭上に脳のイラストがあり、そこに「INPUT」「LEARN」といった言葉と、そこから本へ向かう繰り返しの矢印が描かれている。

たとえば、新しい単語を暗記するとき、次のような方法で進めてはいませんか。

  1. 1日目:1番から10番までの単語を暗記する
  2. 2日目:11番から20番までの単語を暗記する
  3. 3日目:21番から30番までの単語を暗記する

このようなペースで進めていき、10日目に91番から100番までの単語を暗記するというスケジュールです。

初日に10個の単語を完全に頭に入れて、次の日には新しい10個を完璧に記憶していくというやり方ですね。

一見すると、この計画なら10日間で100個の単語をきれいにマスターできるように思えるかもしれません。

しかし、実際のところ、この進め方で100個の単語をしっかり覚えられる人はほとんどいません。

最初の3日目あたりまでは、順調に進んでいるように感じられるはずです。

ところが、4日目や5日目を迎えるころには、最初に覚えたはずの単語をほとんど忘れてしまっていることに気づきます。

そして、10日目に到達する前に、多くの人が途中で諦めてしまうのです。

どうしてこのような結果になってしまうのでしょうか。

この暗記法の問題点は、人間の脳の仕組みをコンピューターと同じように捉えてしまっている部分にあります。

つまり、「一度頭に入れた情報は忘れない」という、誤った思い込みを前提にしているのですね。

人間の脳は、コンピューターのハードディスクとは異なり、自分にとって必要な情報だけを保管し、不要なものはどんどん消去するように作られています。

それでは、脳が「これは重要だ」と認識する基準は何でしょうか。

それは主に「生命の維持に関わること」なのです。

そのため、机に向かって「この単語は絶対に大切だ」と自分に言い聞かせたとしても、脳が納得してくれなければ、時間が経つにつれて記憶の彼方へ消え去ってしまいます。

では、どうすれば脳に「これは記憶すべき大切な情報だ」と認めさせることができるでしょうか。

その効果的なアプローチが、同じ情報に何度も触れることです。

短い期間に同じ単語と何度も出会うことで、脳は自然と「これほど頻繁に見かけるということは、きっと必要な情報に違いない」と判断します。

このように脳が認識を変えることで、記憶がしっかりと定着していきます。

この脳の性質を上手に活用すれば、英単語でも大切なフレーズでも、これまでの何倍もスムーズに記憶できるようになります。

たとえば、100個の単語を覚える場合、次のようなスケジュールで実践してみるのがおすすめです。

  1. 1日目:1番から100番までの単語にざっと目を通す
  2. 2日目:1番から100番までの単語をスピーディーに見直す
  3. 3日目:1番から100番までの単語を再び確認する

この作業を10日目まで繰り返していきます。

もちろん覚えるための意識は必要ですが、1回で完全に暗記しようと力む必要はありません。

何よりも大切なのは、回数を重ねることです

イメージとしては、薄い半紙を毎日1枚ずつ丁寧に重ねていき、少しずつ厚みを出していく感覚に似ています。

このように何度も繰り返すことで、脳が「これだけ何度も見るなら重要だ」と判断し、記憶の引き出しにしっかりと仕舞ってくれるようになります。

ここで、「毎日100個もチェックするのは時間がかかるのでは」と、不安に思う方もいるかもしれません。

しかし、1語ずつその場で完璧に暗記しようと立ち止まる必要はないため、実際にやってみると、それほど多くの時間はかからないものです。

なお、ここでご紹介した数字は、分かりやすく説明するためのひとつの目安に過ぎません。

一度に処理できる最適なボリュームには個人差がありますので、ぜひ色々な分量で試してみて、あなたにとって一番心地よいペースを見つけてみてください。

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