英語学習をしている方から、こんなご相談をいただくことがあります。
「覚えるのがとても苦手で、できれば暗記せずに英語を話せるようになりたいんです」
そう言いたくなる気持ち、正直よくわかります。
ではまず、「暗記」という言葉の意味を少し確認してみましょう。
goo辞書では、暗記とはこう説明されています。
「文字や数字などを、見なくてもスラスラ言えるように覚えること」
この記事を読んでいる方であれば、もうお察しかもしれませんが…
暗記なしで英語を身につけるのは、実際のところ不可能です。
なぜなら、英語を話すためには、単語やフレーズを自分の中にしっかり蓄えて、それを繰り返し使いながら覚えていく必要があるからです。
何も記憶にない状態から、突然英語が口から出てくることなんて、ありえません。
言ってみれば、中身のない引き出しから物を取り出そうとしているようなものです。
当然、何も出てきませんよね。
(ちなみに、「英語は覚えちゃダメ!」なんてキャッチコピーを見かけることもありますが、あれはマーケティング目的の言葉なので、鵜呑みにしない方がいいです)
ただ、こういった質問をされる方が本当に求めているのは、
「苦労して無理やり覚えるのではなく、もっと自然に楽しく身につける方法が知りたい」
ということなんじゃないでしょうか。
その気持ちはとても共感できます。
でも、もしそんな都合のいい方法が本当にあるのなら、もうとっくに世界中の英語学習者が取り入れているはずですよね。
もちろん、ある程度英語に慣れてきた段階であれば、楽しく学べる方法もたくさんあります。
ですが、初心者にとっては、ある程度の努力と繰り返しがどうしても必要です。
思い出してみてください。
小学生の頃、漢字を繰り返し書いて覚えませんでしたか?
そうやって地道に積み上げてきたからこそ、今の日本語の力があるわけです。
英語でも、それは変わりません。
だからこそ大事なのは、「楽に覚える方法」を探すことではなく、「学ぶこと自体を前向きに楽しむ姿勢」を持つことです。
新しい単語を覚えることで、これまで読めなかった英文が読めたり、耳に入ってこなかった英語が聞き取れたりするようになります。
その結果、あなたの世界は広がります。
想像してみてください。
- 自分だけで海外を旅してみる
- 外国人と堂々とビジネスをする
- 海外の友人と英語で会話を楽しむ
- 子どもに英語を教えてあげる
どれも実現できたら素敵ですよね。
こういった「英語を使って叶えたいこと」を明確にすることで、学ぶモチベーションはぐっと高まります。
以前の記事「やる気が出ない人必見!英語学習が自然と続く『目標設定』の4つの視点」でも、目標の立て方について詳しくお伝えしました。
学ぶことそのものが楽しくなれば、自然と英語に触れる時間も増えていきますし、記憶の定着力も大きく変わってきます。
そうすれば、英語の上達スピードも目に見えて上がっていきますよ。