挑戦したい気持ちはあるのに、なぜか最初の一歩が踏み出せないという経験はありませんか。
私自身も、そのような状況に陥ることがよくあります。
「失敗して格好悪い思いをしたらどうしよう」と不安になったり、あまり親しくない相手に話しかける際に「会話が途切れて気まずくなったら嫌だな」と怖くなったりするのです。
もしあなたも同じような感覚を覚えることがあるなら、それはもしかすると「かしこいねえ病」にかかっているのかもしれません。
この名前は、私がふと思いついて名付けたものです。
この状態を詳しく説明すると、「賢い人は失敗をしないものだ」とか「能力がある人は何でも器用にこなすはずだ」という思い込みが根底にある状態を指します。
「自分はデキる人間だと思われたいから失敗は許されない」と考えたり、「周りからの高い評価を裏切りたくない」と強く感じたりすることで、無意識に自分を追い込んでしまうのです。
その結果、「評価を落とすリスクがあるくらいなら、最初から行動しないほうが安全だ」という守りの結論に至ってしまいます。
これは無意識のうちにブレーキをかけている状態なので、自分ではなかなか気づくことができません。
特に子供の頃、テストで満点を取ったときなどに「かしこいねえ!」などと才能を褒められて育つと、このような思考パターンになりやすいと言われています。
親は純粋に褒めているつもりでも、子供にとっては「次も完璧でなければ見捨てられるかもしれない」というプレッシャーに変わってしまうのですね。
では、本来どのような言葉をかけるのが望ましいのでしょうか。
正解は、結果や才能ではなく「一生懸命に取り組んだね」というプロセスを肯定してあげることです。
生まれ持った能力ではなく、費やした努力を認めてもらえると、人は「頑張ったから成果が出たんだ、次も挑戦してみよう」と前向きな姿勢になります。
もし結果が伴わなくても「準備を工夫すれば次はできるはずだ」と、失敗を糧にすることができるようになるのです。
しかし、大人になってから誰かにそんなふうに優しく声をかけてもらえる機会は滅多にありません。
だからこそ、自分自身で考え方をアップデートしていく必要があります。
何かがうまくいったときは「事前の準備をしっかり整えたから達成できたんだ」と自分の行動を評価してください。
逆にうまくいかなかったときは「単に準備が少し足りなかっただけだ」と捉え、次に何を改善すべきかを冷静に分析する習慣をつけましょう。
「かしこいねえ病」を放置しておくと、自分の可能性に自分で蓋をしてしまい、身動きが取れなくなってしまいます。
人生をもっと自由に楽しむために、今日から少しずつ思考の癖を上書きしてみませんか。