英語を熱心に勉強していると、いくら時間を費やしても自分が一歩も前に進んでいないような錯覚に陥ることがあります。
学習を開始した直後は、新しい知識がどんどん身に付くため、英語力の向上を肌で感じる場面も多いはずです。
しかし、ある程度の基礎が固まってくると、急に成長の勢いが止まり、まるで同じ地点をぐるぐると回っているような感覚になることがあります。
このように、学習の成果が目に見えなくなる停滞した状態を、専門用語で「プラトー」と言います。
自分の能力が伸び悩んでいるときに「スランプ」という言葉を口にする人もいますが、実はこの二つは状況が違います。
スランプは「今まで普通にこなせていたことが、急にできなくなる現象」を指すので、成長が横ばいになるプラトーとは区別して考える必要があります。
このプラトーという現象は、どんなに記憶力が良い人や頭の回転が速い人であっても、必ず経験するものです。
最高級のテキストを使っても、世間で評判の勉強法を実践しても、この壁を回避することはできません。
もしあなたが今、このプラトーの中にいるのなら、そこが大きな分かれ道になります。
「ここが成長のための踏ん張りどころだ」と考えて淡々と努力を続けられる人は、いつか必ず霧が晴れるようにレベルアップの瞬間を迎えます。
一方で、現状に焦りを感じて「この本では効果が出ないのではないか」と疑い、別の新しい勉強法へ飛びついてしまう人もいます。
そうなると、新しく始めた学習でも再びプラトーに直面し、また次の教材を探し回るという悪循環を繰り返すことになりかねません。
最悪の場合、「自分は英語に向いていないのだ」とネガティブな結論を出して、学習そのものをやめてしまうこともあるでしょう。
そんな悲しい結果を招かないためにも、一流の成功者であっても必ずこの停滞期を通り抜けているのだ、ということを忘れないでください。
それでは、実際にプラトーを感じたときは、どのように対処するのが正解なのでしょうか。
まずは、これまで学んできた内容をじっくりと見直す「総復習」に取り組むのが一番の近道です。
初期に学んだ項目から順番に確認していき、自分の知識に抜けや漏れがないかを探っていきます。
「以前に覚えたから大丈夫だ」と自信を持っている基礎分野であっても、改めて確認すると意外に理解が不十分な箇所が見つかるものです。
プラトーの期間は、決して無駄な時間ではなく、これまでの学習の土台をより強固なものにするための「点検期間」だと考えてみてください。
さらに、日々のルーチンに新しい学習のスパイスを少しだけ取り入れるのも、現状を打破するきっかけになります。
たとえば、これまで「読む・聞く」が中心だった方は、自分の気持ちを数行の英語で綴る日記を始めてみるのはいかがでしょうか。
いつもと異なる刺激を脳に与えることで、マンネリ化していた学習に活気が戻りますし、新しい視点で自分の課題が見えてくるはずです。
一点だけ注意してほしいのは、これまでの学習スタイルを根本からすべて変えてしまわないことです。
今までの努力をベースとして大切に守りながら、そこに新しい要素を「ちょい足し」するくらいの気持ちで取り組んでみてください。